■ BangkokからUbon Ratchathaniまで鈍行に乗る / ラオス国境越え その2

タイからラオスへ陸路で行くことに決めたが
方法はいくつかある。
バンコクからラオス国内へ直行の国際バスで
行くのが一番簡単だが、面白くない。
そこで、いろいろ考えてこうすることにした
・バンコクからラオス国境近くまで
列車で行き、徒歩で国境を越える
これを実現できるルートもいくつかあるが
Hua Lumpong(ファ・ルンポーン)駅から
東方面への列車でUbon Ratchathanni
(ウボン・ラチャータニ)まで行って
そのあとミニバスとかを乗り継いで
国境を越えることに決めた

Hua LumpongからUbon Ratchathaniまで
寝台列車が走っている。
タイ国鉄は列車の料金がとても安くて
寝台に乗っても2000円くらいで行ける。
しかし、寝てる間についてしまうのは
これまた楽しくないので、寝台列車は
帰りのときの楽しみに残しておいて
昼間の鈍行で景色を楽しみながら
のんびりと行くことにした。
Hua LumpongからUbon Ratchathaniまで
乗り換えなしで行ける列車はあまり多くない
参考のために、列挙すると
Hua Lumpong - Ubon Ratchathani
SP EXP 21 05:45 - 14:00
RAP 135 06:40 - 18:00
RAP 145 15:20 - 03:35
RAP 139 18:55 - 06:15
EXP 67 20:30 - 07:25
RAP 141 22:25 - 10:20
※2014年8月現在

この日バンコク空港には5時前に着いたが
Airport Linkの始発が6時なので
残念ながら、6:40発の直通列車には
乗ることができなかった。
それで、この日のうちにUbonまで行くのは
無理だろうとあきらめていたのだが、
駅でもらった時刻表を見てみると、
途中 Si Sa Ket(シーサケット)駅で
1回乗継げばなんとか行けそうな
ことがわかった!
Hua Lumpong 10:05-18:40 Si Sa Ket
Si Sa Ket 19:03-20:15 Ubon Ratchathani
これや、これで行こ!

Hua LumpongからSi Sa Ketまで
3等車の切符は237バーツだ。
8時間半も列車に乗るのに、
日本円にしてわずか770円
めちゃ安いがな♩
そして、3等車といえども
全席指定席になっている。
ちなみに
最初、Hua LumpongからUbonまで
通しで切符を買おうと思ったが
列車ごとの販売になっているらしく
Si Sa Ketまでしか買えなかった。
発車の30分ほど前に入線した列車の
行き先表示がSi Sa Ketであることを
指差し確認してから列車に乗り込む

切符に印刷された座席番号『1号車23番』を
ちゃんと確認して座る
うんうん
全開の窓といい、天井の扇風機といい
3等車の雰囲気、いいねぇ
ひとつだけ残念なことは、
座席が木製ではなくプラスチックだったこと
これが木製だったら言うことなし
ほんとにいい雰囲気だったんだけどなぁ

午前10時05分
列車は発車の鐘の音とともに定刻に出発した
この列車はディーゼル機関車が引っぱる
客車タイプだが、ガタンという振動もなく
ほんとにスムーズに出発する
↑の写真は出発して間もなく、うしろを
振り返ったときに見えるHua Lumpong駅
最初のうちはほんとにゆっくり走る
とてものどかな旅立ちだよ

すこし走ると線路ぎりぎりのところで
営業している食堂が見えてくる
日本では考えられない光景だが
ここはまだマシなほうらしい
タイには線路の上で屋台を開店していて
列車が通るときだけ屋台を片付けるという
強烈な商店街があるらしい(笑)
それにしてもこの食堂
いったいどんな人がお客さんなのだろう?

発車してしばらくしたら
車掌さんらしき人が怖い顔をして
切符の検札に来た
ひとりひとり、切符の行き先と
座席の番号をしっかり確認する
そして、問題なければ切符に
2ヶ所切り込みを入れてくれる
このあとなんども検札に来たが
もういちど見せろとは言われなかったので
ちゃんと覚えててくれたようだ
もっとも、大半の乗客はタイ人で
たった1人の日本人はめちゃ目立つんだろう

この列車は超距離列車なので
もちろんトイレもついている。
どんなトイレかと興味津々で行ってみたが
昔の国鉄のトイレと同程度の清潔さ(?)だ。
ちゃんとトイレットペーパーもある

10時にバンコクを出発してから
ずっと快晴で気持ちのよい青空だったが
途中、Pak Chong駅のすこし前から
突然雨が降ってきた。
いままで全開だった窓を
みんな大慌てで閉めるほどの
けっこうな豪雨だった
でも、その雨も30分ほどでやんで
また、ギラギラの太陽が顔を出す

午後3時半ころ
Nakhon Ratchasimaという駅で
車内販売のおばさんがたくさん乗ってきた
串に刺した焼き鳥とか
お弁当とかスイーツのようなものとか
いろんなもの持って、大声でなにか
言いながらたくさんのおばさんが行き来する

まだそんなにお腹がすいてなかったが
どんなものを売ってるのかちょっと
興味があったのでお弁当をひとつ買ってみた
・車内弁当 30バーツ(100円くらい)
プラの容器に一面に敷き詰めたごはん
その上には、右側に鶏そぼろのようなもの
この鶏そぼろ、ピリ辛でとても旨かったよ
そして、左側の赤いやつ
これはなんじゃいな?と不審に思いながら
口にいれてみるとソーセージだった。
日本のソーセージとは味も食感も
かなり違うが、これはソーセージ
すこしピリッとしたのと甘いのが同居してる
ソーセージの左側のビニール袋に
入ってるのは、ピリッと辛い液体だった
これを鶏そぼろにかけると
さらに辛くなってさらに旨くなる

ゆっくりと走る列車の車窓から
外を眺めているとほんとに楽しくて飽きない
むこうに見えるのは湖のようだ
グーグルマップで探してみると
どうやらLam Takhong湖というものらしい
かなり大きくて、琵琶湖くらいありそうだ
3等車の座席に座っていると
日本人が珍しいのかいろんな人が
声をかけてくれる
ほとんどは英語を喋らない人たちなので
なにを言ってるのかわからないが
『日本から来た』というと
みんなすごく喜んでくれる。
そしてそのあとは身振り手振りで
けっこう意思が通じあえるのが不思議だね

竹串に挟んだ焼き鳥を完売したおばちゃんが
となりの席に座ったのでいろいろ話した
車内販売のおばちゃんが空いてる席に
座り込むってのも面白いよね
そして、あとから売りにきた、
どら焼きみたいなのが焼きたてで
すごく旨いと薦めてくれるので
つい買ってしまったよ
・どら焼き風の 20バーツ(60円)
ひとくちかじってみると、ほんとに熱々
なかには餅あんのようなものが入っていて
すごく美味しいおやつになったよ

そんな風に車内の時間を楽しんで
気がついたら、終点のSi Sa Ketに到着だ
到着時刻は19:20
あっという間の9時間15分だったが
定刻は18:40着なので40分遅れだ
日本だと、大幅に遅れてご迷惑を・・・と
うるさくお詫びの車内放送があったり、
40分も遅れるとはJRはたるんどるっ!と
怒鳴りちらすうるさいおっさんが居たりだが
タイだとよくがんばりましたって感じで
みんな平然と降りて行く

40分遅れで列車はSi Sa Ketに到着したが
まさいの旅はまだつづく
ここから目的地の
Ubon Ratchathani
まで乗り継がないといけない
しかし、時刻表によるとその列車は
Si Sa Ket駅を19:03発と書いてある
大丈夫なのか?
ちょっと心配しながら窓口で切符を売ってる
おじさんに聞いてみたら、
ああ、大丈夫だよ。間もなく来るよ!
と言ってくれたので、めっちゃほっとした
ここからUbon Ratchathaniまで
およそ1時間ほど乗るが、運賃は13バーツ
40円くらい。 やす〜っ!

乗り継ぎの切符を買ってホッとしてたら
いい匂いがどこからか漂ってくる
ホームに入って周りを見回すと
お〜、いっぱい旨そうなお店があるやん
半屋台のようなお店で
なにかわからないけど旨そうな匂いのを
食べて、そしてビールを飲んでる
いいな〜
でも、列車がいつ来るかわからないから
食べに行けないよ・・

Ubon Ratchathani行きの列車は
およそ30分遅れでやってきた
さっきまで乗ってた列車より
車両や座席はかなり上等
でも、これは1時間だけなんだよね
所要時間はほぼ定刻で
目的地に到着
到着したのは20:45
Hua Lumpong駅を出てから10時間40分
お値段にしてちょうど250バーツ
日本円にしておよそ800円
安くてほんとに楽しい列車の旅だった

■訪問日:2014年8月
■ラオスの話 ぜんぶ
■Key Word:タイ ラオス バンコク ファ・ルンポーン フアルンポーン ファルンポーン シーサーケット ウボン ラチャータニ Thailand Laos Bangkok Hua Lumpong Si Sa Ket Ubon Ratchathani