■ 炉ばた 雷橋 / 博多

青葉茂れる今年の5月に
グルメなブラジル人友が来日したとき
いっしょに博多に行く機会があった
博多といえば、日本の都会の中では
特に旨くて安いものが多い街だ
そのことをブラ友に話すと
ソリャイイ
ウマイミセニ ツレテイッテクレ!
と期待に胸を膨らませてる

博多と言えばもつ鍋や水炊きが有名だが
そういう並な料理には行きたくない
いろいろリサーチした結果
ここに行くことに決めた
・炉ばた 雷橋
炉端焼きというと、
なんか安っぽいチェーン店を想像するが
ここは違う。
本気の炉端焼きらしい!

まずはビールで乾杯したあと
まさいは焼酎のお湯割
ブラ友は焼酎のロック
炭火の炉を前にして
なんども乾杯をする
ちなみにブラジルではカンパーイの時
サウジ〜!
と叫ぶ(ポルトガル語らしい)

カウンターの前には
何枚かメニューが貼ってある
どれも美味しそうだ
お値段もリーズナブル
ブラ友と相談しながらチョイスする

一般的に西洋人は
苦手な和食メニューが多い
しかしこのブラ友
なんでも喜んで食べてくれるので
まさいとしては選びがいがある
まずはこれから
・鯛の白子ポン酢 600円
ブラ友がお箸をじょうずに使って
白子をひとつ口に運ぶ
どんな反応をするかと楽しみに見てると
オー グレート !
と声を出して喜ぶ。
海外ではふつうお目にかかれない
こういうのを喜んで食べてくれると
ほんとに嬉しいよ

カウンターに組み込まれた
炭火の炉の上に食材が置かれる
こういうふうに目の前で焼いてくれると
楽しいし、けっこう焼き方の勉強になる

まず、お願いした焼き物はこれだ
・鶏盛 一人前 500円
もも・なんこつ・つくね
砂ずり・テール・せせり
ひとつづつ順番に
ゆっくり時間をかけて焼いてくれる

鶏を焼いている間に
こんな小さな魚が出てきた
なんというものを頼んだのか
忘れてしまったが
これも旨かったよ。

海外でなかなか気軽に食べられないもの
それは、『生卵』
もちろん生卵自身は簡単に手に入るが
それを気軽に『ナマ』で食べられない
生卵をそのまま安心して
食べられるのは日本だけだ
その生卵だけがお皿にのって出てくる
日本人なら何のためにこれが出てきたのか
すぐに理解できる
しかしブラ友にはわからない
コノ、ナマタマゴ
コノママ タベルノカ?
まさいはそれに答えず
ニヤニヤしながら次の料理を待つ

しばらく待つと
炭火の上で焼き上がったつくねがでてくる
これをナマタマゴにつけて食べるんだよ
というと、ほほ〜という顔をして
ブラ友がトライする
ワォ、ウマイジャナイデスカ!
まさいはニヤッと笑う

鶏だけでなく
もちろん野菜も頼む
いろんな野菜があってどれも200円だが
おまかせでこれをお願いする
・野菜盛り合わせ 一人前 600円
どんな野菜を出してくれるのか
とても楽しみ!

まず最初にでてきたのは
すごい大きさのコレ
・鹿児島 空豆
これは旨かった!
しっかりと豆の味と香りがする
そのほか椎茸とかいろいろ
ほんとにしっかりと野菜の味が
するものばかりでてきたよ。

鶏、野菜とくるとつぎは魚だ
・北海道産 本ししゃも
ふだんスーパーとかで
ししゃもと称して売ってるのは
ほんとうのししゃもではないらしい
これは北海道でとれた
ほんまもんの『ししゃも』
雄と雌とで味わいがちがうというので
両方焼いてもらった
いつも食べてるのより
すごく大きくて
そしてほんとに旨い

旨いししゃもを堪能したあと
すこし休憩するためにこれを頼んだ
・ポテトめんたいサラダ 500円
ふつうのポテサラかと思ったら
海苔がついてきた

ドウヤッテタベルノダ?
たぶん、こうやって食べるんだろう
と海苔巻きにしてみた
これがまた旨い!
海苔と明太子とポテトのトリオ
これなら家でも簡単にできるので
こんど酒のアテにつくってみよう

お席はすべてカウンターの12席のみ
みんな炭火の炉の真ん前で
食事ができるようになっている
お店の人の心のこもったもてなしが
ほんとに肌で感じるようで嬉しい
食事をしているほかのお客さんたちも
みんなほんとに幸せそうな表情だよ

さて、炉端でいちばん楽しみな食材
それは魚の干物の炭火焼
これを最後の
メインディッシュにとっておいた
・トロあじ 700円
干物はいろいろ魅力的なものがあったが
やっぱり干物ベストはアジだろう!
ブラ友 コレハナントイウサカナダ?
まさい 鯵だよ それも極上の
ブ エイゴデハ、ナントイウノダ?
ま 知らん
肉は野菜は英語で説明するのはやさしいが
魚を説明するのはたいへんだ
しかも『トロ』なんて英語あるのか?
もちろん、極上の鯵の干物
最高に旨かった!
ブラ友も大感激してた
旨い魚を干して焼くだけ
こういうシンプルなお料理
海外になかなかないんだよね
日本食バンザイって気分になる

メインの料理が終わるとデザートだ
しかし本気の炉端に甘いものなどない
そこでまさいはこれをデザートに選んだ
・京のざる豆腐
ちゃんとした名前は忘れたが
要は手作りの豆腐の冷やっこだ
これを生姜醤油でいただく
これがまた旨い
この豆腐と言う食材
オールマイティだよね
前菜で食べてもよし
一品料理でもよし
鍋に入れてもよし
そして、デザートにもよし
江戸時代に豆腐百珍というレシピ集が
あったらしいけど
100種類、ぜんぶ食べてみたいよ

博多には旨いものがゴマンとあるが
ここの炉ばたはほんと感動ものだった
まさに本気の炉ばた焼き!
しかもお値段はリーズナブル
博多にいったら
もつ鍋や豚骨ラーメンばかりに走らず
ぜひこういう隠れた名店に行ってほしい
ゴチソウサマデシタ(ブラ友)
ごちそうさまでした(まさい)
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【訪問日】 2014年5月
【店名】 炉ばた 雷橋
【ジャンル】 炉端焼き
【住所】 福岡市中央区渡辺通5-24-37
【最寄駅】 地下鉄 天神駅 徒歩7分
【キーワード】 ろばた 炉ばた 炉端 博多 福岡
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