■ Don Det (デット島) / ラオス
渡し船でDon Det(デット島)に上陸して
バンガローがたくさん並んでいるという
島の北の端を目指して歩く
まずは今夜の宿を決めないといけない
道は車が一台やっと通れるくらいの地道だ
このあたりは観光客もほとんどおらず
ほんとに田舎の島にやってって感じだ

しばらく歩くとこんな小屋があった
レストラン兼売店のような店だが
地元の人向けのお店らしく
観光客が前を通っても振り向きもしない
バイクタクシーの運ちゃんも
商売道具の座席にゴロンとして
声もかけてこない
どうやらいまは休憩時間のようだ
店頭にベニヤ板に描いた
Don Detの南半分の地図が吊るされてる

さらにしばらく行くと
ビックリする光景を見かけた
なんと5〜6歳くらいの小さな女の子が
大きな牛をロープで引っ張って
どこかへ連れて行こうとしているのだ
そしてその牛も、女の子の言う通りに
おとなしくついてくる
まるでポメラニアンとかの子犬を
散歩させているかのようだ
すごいね、ラオ女子!
余談になるが
うしろに見えるコンクリートの高架は
むかしフランス軍が作った
ラオス唯一の鉄道の路線の残骸らしい

島に入ってしばらくは
メコン川沿いの道を歩いていたが
途中で島の中央部分に入ってみた
そうすると辺り一面は
見渡す限り田んぼばかりだった
そして田んぼのあいだにある
けっこう広い畦道を歩く
この日はすこし曇っていたが
それでもジリジリと照りつける
太陽の光が痛いくらい肌に突き刺さる
このあと、途中で見つけた食堂で
お昼ごはんを食べて、
そして島の北の端からすこし西側の
サンセット通りのあたりで安宿を決めた

今夜の宿を決め、荷物を置いたあと
チャリンコを借りて出てきた
さっきの茶店にもどり島の地図を見る
いまからこの地図の上の端にある
隣の島につながる橋までいこうと思う
ちなみにこの地図は上が南
いま、左の2本の道が分岐している
地点にいる。地図の左下のところ
2本のどっちでもよかったが
なんとなく島の中央の道を選んだ

しばらく走ると
道の脇に野良の仔牛がいる
美味しそうに道端の草を食んでいる
さっきの女の子がこの仔牛を
連れてるたらバランスが取れたのだが
仔牛はまだ馴れていないので
言うことを聞かないのかもしれないな
そんなことを考えながら
またチャリをこいで先に進む

茶店のあった分岐点から
のんびりこいでおよそ30分
となりの島、Don Khon(コーン島)と
Don Detを繋いている橋だ
実はこの橋
もともとフランス軍が作った
鉄道用の橋だったらしい
当時、メコン川の河口方面から
船で物資を運んでいたのだが
メコン川がこのあたり滝だらけで
船が遡れないため、Don Khon/Don Det
の部分だけを鉄道で運ぶことにしたのだ
Don Khonから橋をわたり、Don Detの
中央部を北東にすすみ、
さっき牛をひいていた女の子のうしろに
見えていた高架のところに繋がる
その先さらに橋を架けようとしたらしいが
当時の技術では実現できなかったようだ

橋の真ん中あたりまでチャリで進む
欄干もなにもないので、よそ見をすると
川に落ちてしまうので注意しつつ進む
↑の写真は真ん中から左方面(東側)を
みたときの風景
空の青と白い雲のコントラストが奇麗だ
そして空の青を映した川面もも
比較的蒼く見える

つぎに橋の右方面(西側)をみる
この時間、太陽はだいぶ西に傾いていて
逆光になっているせいなのか
あるいはこちらの空には雲が多いからか
川の色がすごく茶色く見える
このあたり、川の水は東から西に流れてる

さて、そろそろお腹もすいてきたので
いま来た道をチャリで引き返す
この1枚の写真、Don Detの風景を
凝縮したような一枚だ
大きく広い空
周りにひろがる見渡す限りの緑の田んぼ
あちこりに水たまりやぬかるみのある地道
ときどき通りかかる地元の人のバイク
そして道端で草を食む牛

橋と茶店のちょうど真ん中あたりに
子豚が1匹、木につながれていた
どうしてこんなところに繋がれているのか
よくわからないが、ヒマにあかして
地面をあっちこっち掘ってたらしく
鼻が泥だらけになってたよ
子豚ちゃんの顔写真を撮りたかったのだが
動きが速すぎて、ぜんぶ失敗。残念残念

宿に戻り、シャワーを浴びて
そして隣の食堂で夕日を見ながら
のんびりと夕食を食べた
のどかなDon Detの一日が終わった
■訪問日:2014年8月
■Key Word:デット島 コーン島 ラオス Don Det Don Khon Laos