■ アニエルドール

ひさびさの感動だった
この日のMenu midi(ランチ)
お店はここ
■agnel d'or
アニエルドールと読む

地下鉄の阿波座駅から
冷たい北風に逆らって歩いてきて
温かい店内でホッと一息をつく
agnel d'orというのは
14世紀ころにフランスで流通していた
金貨のことらしい
Googleで画像検索するといっぱい出てくる

きょうはどんなお料理だろうと思って
テーブルの上のメニューを見てみる
しかし素材が羅列されてるだけで
どんなお料理なのかさっぱりわからない

このお店はシェフもサービスのスタッフも
とても若い人たちばかりだ
サービスの若い女の子が
ゆっくりとちいさなお皿を運んでくる
アミューズでございます
ん?
イタリアンの最後の
エスプレッソと茶菓子みたいなのがでてきた

メニューを見ると
◆栗、鹿
と書いてある
とても不思議な感じだ

サービスの女の子が説明してくれる
丸いボールの中に鹿肉のミンチが・・
カップの中は栗のスープで・・
もっといっぱい説明してくれたが
これだけ覚えるのが精一杯だ

ボールを持ち上げてみる
ふわっとした感触
この写真見ると
なんだかシャチハタのスタンプみたいだね
どちらもとても美味しい
このあとの美味しいお料理を
予感させる素敵なアミューズたち

去年の秋からランチメニューが変わった
それまでは2千円のプリフィクスだったのが
4千円のおまかせコースになった
藤田シェフが
『料理人としてもっといい物を作りたい』
そう思ってスタイルを変えたそうだ
以前のランチも素晴らしかったので
この日も期待で胸が膨らむ

前菜ひと皿目がやってきた
大きな白い丸皿の真ん中に
芸術品のようなのがちょこんと座っている
最近のフレンチでは
お皿の片側にお料理が乗っている
非対称な盛り付け方が多いが
このお店では真ん中だったり
左右バランスがとれた盛り付けが主流だ

メニューにはこう書いてある
◆烏賊、チョリソー、スープ・ド・ポワソン
黒いボールは烏賊墨のパン粉で包まれてる
その上に烏賊とバスク地方のチョリソー
そして魚の出汁から作った
濃厚なスープ・ド・ポワソン

アットホームで
まるで友人宅に招かれたような店内
というのがここのコンセプトらしい
この厨房のスタイルなんかまさに
友達の家のオープンキッチンみたいだ
いま藤田シェフとふたりのスタッフが
真剣な眼差しで次の作品を
作ってくださってる

その作品が完成して運ばれてきた
前菜ふた品目
◆猪豚、フォアグラ、カリフラワー
林檎、マスタード
前菜ひと品目にくらべて
けっこうボリューム感がある

いのぶたのハムが2枚
その上に薄くスライスした林檎
真ん中の白いのはカリフラワーのムース
そして、さっきシェフが必死で削ってた
フォアグラのスライスがたっぷり
説明してくださったのを
覚えきれないのでまちがってるかもしれない

Menu midiは6皿構成になっている
アミューズ、前菜が二皿のあと
つぎにでてくるのはお魚の料理だ
運ばれてきた白いお皿の上には
フランスの箱庭のような世界が広がっている

真上から撮ってみる
◆本日の鮮魚、海老、ビーツ、麦
美しい・・

こちらは海老の島
ビーツで赤く染まった麦
真っ赤なビーツ
海老とその上に軽く揚げた海老の頭
小さな葉っぱはマイクロ紫蘇というらしい

そしてこちらが魚の島
本日の鮮魚はサワラ
茶色い泡々は甲殻類の出汁らしい
お魚はほどよいボリューム感がある

カトラリーが交換された
いよいよ肉だ!

重厚な黒い陶板の上に
けっこうなボリュームのお肉
◆豪産アンガス牛、人参、蜜柑、フロマージュ
これも通り一遍のステーキじゃない

横から見てみる
下段両側にアンガス牛のステーキ
肉と肉のあいだにはたこ焼きみたいなのが・・
その上にピールした人参と蜜柑
さらにその上にすこし緑があって
上からチーズを粉末状にして
雪のように積もらせてある

いただきまーっす!
赤身のアンガス牛がとても旨い
そして人参と蜜柑とチーズのハーモニー
素晴らしいね
出てきたときは小さく感じたが
お肉もけっこう食べごたえがある

あー、旨かった
満足まんぞく大満足

きょうのお料理
ひとさら一皿は少なく見えたけど
アミューズから前菜、魚、肉といただくと
けっこうおなかもいっぱいになってきた
そして、別腹のデザート
金魚鉢のような大きなガラスの器

デザートもまた
ほんとにデリケートで素敵な甘さ
そしてボリュームも適量
素晴らしいエンディングだ

お食事をスタートしてから
あっというまの2時間
ほんとに素敵なお皿の連続だった
デザートを食べ終わって
そしてお茶菓子とコーヒー
まったりとしたひとときを楽しむ
こんなに満足な気持ちになったのは
いついらいだろう・・
どれもこれもぜんぶ美味しかったよ
ごちそうさまでした♪

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【訪問日】 2017年2月
【店名】 アニエルドール Agnel d'or
【住所】 大阪市西区西本町2-4-4
【キーワード】阿波座 西本町 フレンチ French ビストロノミー Bistronomy
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